「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」の予告批評

『打ち上げ花火、下から見るか?横からみるか?』予告3

もしもあのときこうだったら、やり直せるのだろうか。

最近時間の感覚がこういった、今という時間を振り返ってみるような、

どの時間に対しても過去形のような時間軸というか、

それでいて時間は進んでいて未来を目指しているような。

 

 

時間ていうものが、多分タイムラインなんですよね。

表現として。

アナログ時計のように、

刻一刻と進む時間。しかも明確に一秒進むような連続性を感じるというよりは、

残酷なまでに時間が戻らない感じというか、

明らかに一秒前と今が別の世界という感じの秒針の動き。

ただ、色んな形を見せる時計の針たちだけど、それでも中心から生えた長針短針秒針は同じところをクルクル回っていて、なにか時間に対する、抜け出せない怖さみたいなのはあったと思う。

 

 

デジタル時計は、

1日という時間を一つの正式な単位にしたと思う。

1日という単位の中で自分がどこにいるか。

客観性が入ってくるというか、目線が1日になったと思いますし、

大きく言えば、1年という単位でどこにいるか。

非常に客観的な、まさに数値。

グーグルマップを手にした今みたいにな、

自分の現在地を常に意識して生きている状態。

そして、はっきり同じ数字を目にするようになり、

現在地が常に確認できることの裏腹に、

時間の中で自分を見失うという、

時間と人生がものすごく近づいたときだったのではないか。

 

 

そして、今の時間の感覚はタイムライン。

どの時間的感覚より、

過去と現在と未来が、つながっている。

あたかも、つながっている。

いや、つながっているんだけど、可視化できてるじゃないかって勘違い起こすくらい

繋がって、しかも、もしかしたら買い換えること、

削除、リライト、再アップ。

過去も今も、未来も創ってしまえるのではないか。という感覚を覚えさせる。

時間の捉え方が、一本のライン。

しかもスクロールできる。そんな感覚で生きているのではないだろうか。

時間が全てつながっていると思うと、

状態としてはある意味動物である。

動物は逆に過去と未来というフィクション、想像が無いのだけれど、

ある意味、今のタイムライン世代は過去と未来が存在しないのではないか。

もし人生にスタートと終わりがなかったら、きっと虚無感の中生きていくだろう。

それが、何か輪郭が淡い人物を創り出しているのではないか。

そして、映画の中では、

とにかく時間を限定するものが多い。

「一週間」

だったり、

「半年」

だったり。

「一か月」

だったり。

そう。絞らないと、人間が走り出す。

がむしゃらに走り出す。理由がつかめないのだ。

そんな中、「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」だ。

「あのとき、僕があーしていれば、こーなっていたのかもしれない」

「だめでもいいから、いまは一緒にいたい」

予告を一回見て、こんな言葉が入っていた。

時をかける少女と同じ構成とは思えないけど、

作りとしては、時をかける少女と、君の名は。の。男と女のセリフのかけあい。

 

そして、すれ違い。

 

ほんとに不思議な時間の感覚で、

一緒にいたい。って切に願っている僕は、いったいどの時空にいるんだろうって思う。

それでも、切なさ。取り返しのつかなさ。

きずつきたくない感じ。

全てダイレクトに伝わってくる。

 

 

テレビのドキュメンタリーで、

若者が草食系だ。みたいなVTRをみる。

選んでいる中でスクリーニング作業は済んでいるんだが、

その中で、出演している男性(大学生)。

最初は恋愛とかコスパ悪いじゃないですか。

とか、他にやることたくさんあるんで、とか、

結構無意味な時間過ごしたくないんで。

など、語っていたが。

最後の方で草食系になってしまった理由として語っていたのが、

過去に心に負った傷がトラウマになっていると。

それはどんな仕打ちかというと、

「LINEで好きな女の子に告白したら、それをスクショされて拡散された」

「デートに誘ったら、それがTwitterのタイムラインに流れてきた」

自分が勇気を出して告白したり、デートに誘ったものがそのままタイムラインに流れる。

それが怖くて恋愛に踏み込めない。と語っていた。

こわい笑

たしかに怖いし。

振られて終わりにならないんだ。

高校だろうと、そんな狭い世界だろうと、

振られたた親しい人にいじられることはあっても、必ず消えていくものだった。

でも、今は消えない。

SNS全体に拡散して、記憶にとどまることはないにしても、

友人コミュニティーの中では、

そしてその男の中では、消えない「時間」になる。

そう。過去は消せないのだ。

時間が立つと消えるSNSが何年か前から流行ったりする理由もわかる。

このタイムラインのような時間なかで、

生きていくデジタルネイティブ。

ある意味、血縁濃い、村みたいなものだなと思った。

まわりの誰もが、自分の日常を知っていて、過去を知っていて。

みんながみんなどこかで噂をしていて、ちょっと何かあればすぐに広がる。

人間関係は希薄になっているのだろうか。

息苦しさや、虚しさ、常に過去が可視化されているのにどうしようもできない不条理さ。

その中で生きている今の人達。

埋没もしたくないけど、

失敗も許されない。

『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』そんな事も考えたくなるよまったく。

予告編の構成。

<序>

「それは少年と少女の、ある夏の一日の物語」

学校プール、プールサイドで寝そべる少女。

まさに夏ムンムンのスタート。すべに甘酸っぱいあばらの裏でセミがなく感じ。

そして水泳で「50メートル」競うことに。

「私が勝ったら、なんでも言うこときいて」

「スタート!」って言った後に、

ヒロイン広瀬すずさんの、息を吸うブレスノイズをしっかり入れている。

なにか、非常に少女との距離の近さを感じる。

キュンぽいんと。

<破>

曲が変更され、「原作岩井俊二のテロップ」

代表作に「ラブレター」と「リップヴァンウィンクルの花嫁」。

そーだよなーこの二作になるよなぁ。

「FRIED DRAGON FISH」とか、「スワロウテイル」とか、そっちの作風じゃないのね。

「今日は花火大会です」

((((;゚Д゚))))

ここで花火情報きたーーー!!

そして 総監督 新房昭之!!

化物語!!

少女の振り返りかた、寝てる姿、まさにこの人のカット!!

少年A「なあなあ、花火って横から見ると丸いと思う?平べったいと思う?」

少年B「花火だって丸いに決まってんじゃん」

少年A「え、そうなの?」

((((;゚Д゚))))題名のオチここで言ってる!!!!!!

少女「今日の花火大会、二人でいこうよ」

きゅんきゅん( ゚д゚)

そして急にここで水中に落ちていく少女のカット!!!!

え!!この少女死んじゃうのか!

ええええ((((;゚Д゚))))

そしてミッドポイントでいきなり明るい曲!!

DAOKO×米津玄師「打上花火」

化物語みたいな漢字四文字。

「出て行くの私、この町から」

と、ボイスキャストの紹介。

広瀬すず、菅田将暉!

広瀬すずさんの声大好きです。

「もしも、あの勝負にかっていたら」

「君を連れ戻せたのだろうか」

この町を出て行くという少女のカットに、

テロップが重なる。

この客が現在に居ると仮定したら、

未来から(キャストボイス)過去(映画)を振り返るような複雑な時間軸。

でもタイムラインて考えれば普通( ゚д゚)

「友達少ないから」っていう松たか子紹介ボイス。

キラキラ光る青い球体を少女が持って、

「これは。のりみちくんが作った世界なんだね」

少年「そんな世界、あるわけねーだろ」

「もしも、もう一度」

「あの時を やり直せたら」

「何度でも、君を助けに行く。」

「でも」

「でも」

「もしも」

「もしも」

「もしもお前がいなくなるとしても」

「今日だけは」

「今日だけは一緒にいたい」

「のりみちくんと」

タイトル「打ち上げ花火、下から見るか? 横からみるか?」

最後のセリフのたたみかけですよね。

もうそこでジーーーんときます。

みたい!!!

いい映画だ。(予告編で観た気になってる)

 

2017年8月18日 公開

公式サイト

映画ドットコムでチケット

 

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